今回は小出家について述べようと思います。
小出秀政の正室が豊臣秀吉の叔母であった関係で、秀政は出世しました。後に岸和田に所領として3万石を与えられます。関ヶ原では長男の吉政が西軍に属し、丹後田辺城攻めに参加しましたが、次男の秀家が東軍に属したために本領を安堵されました。
小出家は、大名としては3つの系統があって、吉英系(出石藩)、吉親系(園部藩)、秀家系(陶器藩)がありましたが、明治維新まで存続したのは園部藩の吉親系のみでした。吉親系も、小出英発の次代の英教は他家からの養子であり、男系相続は途絶えています。
一方で、秀家系小出氏は陶器藩主としては重興の代で断絶していますが、秀家系(秀家の弟の三尹と重堅は秀家の養子)は非常に分家が多く、他家に養子に行った者を含めると子孫をかなり多く残しています。
目次
小出氏の家系図
まずは、家系図を載せておきます。今回はいつもの縦系図ではなく横系図です。
各家の当主の継承順
吉英系
吉英─吉重─英安─英益＝英長─英及(断絶)
英直(吉重子)＝英致＝英孫(大関増恒子)＝英敦(大関増恒子)─英藺＝英行(英邨子)─英永＝秀実(土岐頼旨子)＝秀済(仙石久徴子)
英本＝英道＝英雄＝英伴─英貴＝英好─英明─輝英＝英徳(水野主殿頭子)─英美─英郁＝秀粲(本多正温子)＝秀発(大道寺権六郎子)
英信─英輝＝英方(松平定由子)＝英都(松平政定子)─英邨─英為─英明＝英道(英明弟)
英勝＝英連(松平定寛子)＝英通(有田光敦子)＝英興(水野分質子)＝英福(松平乗行子)=英亮＝英資(織田信節子)─英政
吉親系
吉親─英知─英利─英貞─英持─英常─英筠─英発＝英教(大村純昌子)─英尚─英延(子爵)
英治─英敬＝英積＝英清
吉忠＝英陳＝英庸─持教＝持皓＝英俊(増山正贇子)
吉成─英清─英輝─英応─英雄＝英信＝秀房(長尾景親子)
秀家系
秀家＝三尹─有棟─有重━重興(断絶)
宗礥＝有敬(加藤泰義子)＝有陟─有乗─有清
尹貞─尹重─尹利＝尹當
貞則＝尹一(秋山寧政子)─尹寧＝尹充(田付直政子)
尹与＝秀充(脇坂元弘子)＝尹方(英通子)＝尹悦(尹方弟)─尹長＝尹栄(諏訪部定年子)
尹明＝有仍─尹倫(断絶)
尹従─有相─有福＝有里＝有度
重堅─重政─堅覚─晨英─晨政─師壽
勝常─勝縄─勝興─勝季＝勝富(小長谷政房子)
参考文献
高柳光寿ほか編『新訂寛政重修諸家譜』
吉盛智輝『但馬の殿様』
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